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ニコン、フラッグシップのDNAを小型ボディに凝縮した「Z 8」

「Z 8」

ニコンイメージングジャパンは、2021年に発売したZシリーズのフラッグシップミラーレスカメラ「Z 9」の性能と機能を、コンパクトなボディに凝縮したフルサイズミラーレスカメラ「Z 8」を、5月26日に発売する。価格はオープンプライス、店頭予想価格は60万円前後。

Zマウントを採用したミラーレスカメラ。フラッグシップ機であるZ 9のDNAを受け継いだモデルと位置づけつつ、動画撮影性能やAFなど、一部機能を強化した。キャッチコピーは「READY. ACTION」で、軽快に取り回せ、すぐに撮影できる機動力を表現したとのこと。

動画撮影機能では、8.3K/60p対応の12bit N-RAW撮影が可能。N-RAWやProRes RAW撮影時は、カメラ内でフルHDプロキシー動画が同時生成される。12bit ProRes RAW HQや、10bit ProRes 422 HQの撮影にも対応するほか、クロップなしの4K UHD 120p撮影もできる。10bit撮影時の階調モードはSDR、N-LOG、HLG。

カメラ単体で12bit RAW撮影などができるため、システムの小型化が可能

カメラ単体で12bit RAW、10bit ProRes 422 HQの撮影ができるため、競合機種と比べてシステムの小型化、それに伴うセッティング時間の短縮ができるという。

8Kオーバーサンプリング4Kの撮影も可能。最長録画時間は4K/60pで最大125分、8K/30pで最大90分(高温モード、H.265 8bit、外部電源使用時)。

4K UHD(30p、25p、24p)とフルHD撮影時には、8Kデータを使うことで解像感を保ったまま、最大2倍のズームができる「ハイレゾズーム」が利用でき、「単焦点レンズのボケ味を活かしたズーム表現ができる」という。ズーム速度は「高速」「中速」「低速」の3段階から選択できる。

直感的に露出確認ができる「ウェーブフォームモニター」や、動画撮影中の赤枠表示などが可能

そのほか、直感的に露出確認ができる「ウェーブフォームモニター」、動画撮影中の赤枠表示、動画の設定項目を一画面で確認できる動画情報表示、1/6段ステップで細かく調整できるISO感度などを利用できる。

背面モニターはチルト式

10bitの階調表現を実現するHEIF形式にも対応。内蔵モニターは300cd/m2対応のQuad-VGAパネルを採用した高輝度モニターとなっており、その特徴を活かしてHDRモニターに近い階調で撮影データを確認できる。モニターはZ 9と同じく、縦横4軸のチルト式。

目や髪のシャープさを保ったまま、人物の肌だけをなめらかに処理する「美肌効果」も搭載。静止画だけでなく、動画、ライブストリーミングでも利用でき、最大3人まで効果を適用できる。強度は「弱め」「標準」「強め」の3段階。色相と明るさを2軸で調整する「人物印象調整」も搭載。

センサーは、デュアルストリーム技術搭載の積層型CMOSセンサー。画像処理エンジンはEXPEED 7で、Z 7 II比で12倍の高速静止画読み出し、約10倍の高速処理ができる。Z 9と同じ積層センサーを採用しておりメカシャッターレスとなっている。ビューファインダーは60/120fpsと、計2種類のリフレッシュレートを選択できる。

AFは9種類の被写体検出を静止画/動画の両方で利用可能。人物の顔検出は画面長辺に対して3%の顔サイズでも検出でき、例えば遠くから歩いて近づいてくる人物の動画撮影に効果を発揮するという。ニコン調べでは世界最小サイズの顔検出能力だという。

また被写体検出には、Z 9ではオート/乗り物設定で対応していた「飛行機モード」を独立する形で搭載。被写体の倍率によらず検出できるようになったほか、暗い場面、軍用機でも検出できるようになった。

手ブレ補正は、Z 9同等のボディとレンズの手ブレ補正が連動する「シンクロVR」を採用しており、最大6段分の手ブレ補正ができる。動画撮影時には電子手ブレ補正も利用可能で、適用時は約1.25倍にクロップされる。なお電子手ブレ補正は120p/100p、8K UHD、RAW、ハイレゾズームON時には非対応。VRロック機構も備えており、電源OFF時にVR機構をロックすることもできる。

筐体はD850同等以上の堅牢性・信頼性を確保。-10度の環境まで対応できる。マグネシウム合金を採用するほか、背面・天面カバーには帝人製の「Sereebo P」シリーズを採用し、高い防塵・防滴性能を誇る。

カードスロットはCF/XQDカードとSDカードのデュアルスロット。インターフェイスは、ニコン製カメラとして初めてUSB Type-Cポートを2基搭載した。1基は充電・給電用、もう1基は通信用で、例えば外部バッテリーから給電しながら、ジンバルと組み合わせて運用することができる。有線LANは非搭載となったが、市販のUSB Type-C接続有線LANアダプタを使うことができる。

バッテリーパック「MB-N12」を装着したところ

そのほかHDMI、3.5mmの外部マイク入力、ヘッドフォン端子、10ピンターミナルも備える。バッテリーはEN-EL15c。専用のバッテリーパック「MB-N12」も用意する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は5.3万円前後。Z 8に装着することで、バッテリー駆動時間を約1.8倍に延長できる。ホットスワップにも対応した。

体験会、SNSキャンペーンも展開。Nikon CREATORSロゴ入りグッズも

あわせて、Z 8の先行体験会をニコンプラザ東京・大阪にて、5月11日から5月25日まで開催する。開催時間は各日11時~18時で15分/回。Webによる完全予約制となる。SNSキャンペーンは、5月26日まで実施。ニコンイメージングジャパン公式アカウントをフォローして、条件を達成することでZ 8ボディなど豪華賞品がプレゼントされる。詳細は公式サイト、公式Twitterを参照のこと。

Nikon CREATORSのロゴを採用したオリジナルグッズ3点も5月26日に発売する。ラインナップは「Nikon CREATORS ジャストフィットバッグインバッグ」「Nikon CREATORS イージーラッパー L」「Nikon CREATORS ストラップ」で、いずれも価格はオープンプライス。店頭予想価格は、バッグインバッグとイージーラッパーLが6,600円前後、ストラップが4,000円前後。

バッグインバッグは、プロ向け・ハイアマチュア向けのカメラやレンズを複数収納でき、カードやクロス、小物を収納できるポケットを装備したNikon Z シリーズ専用モデル。イージーラッパーは、カメラやレンズなどの形状が異なる機材を包んで持ち運ぶのに便利なアイテムで、生地の間に防水シートを使用している防滴タイプのクロスで突然の雨などにも安心という。

ストラップは表面にジャガード織りが施され、従来のNikonロゴストラップから一新されたデザインを楽しめる。