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デノン、無線リアスピーカーを追加できるAtmos & DTS:Xサウンドバー

「DENON HOME SOUND BAR 550」使用イメージ

ディーアンドエムホールディングスは、デノンブランドの新製品として、1つの筐体でDolby AtmosやDTS:Xのサラウンド再生ができるサウンドバー「DENON HOME SOUND BAR 550」を5月下旬に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は8万円前後。既発売のワイヤレススピーカー2台と、ワイヤレスで連携し、それらのスピーカーをリアスピーカーとして使う拡張性を備えているのも特徴。

デノンのサウンドマネージャー・山内慎一氏が手掛けた新サウンドバー。デノンのサウンドバーは、ピュアオーディオライクな音作りを特徴として2019年に発売された「DHT-S216」が人気モデルとなっている。S216はエントリーモデルだが、今回発表された「DENON HOME SOUND BAR 550」はその上位モデルにあたり、「既成概念を壊すべく、デノンの技術とノウハウを投入したプレミアムサウンドバー」と位置づけられている。

「DENON HOME SOUND BAR 550」

外形寸法は650×120×75mm(幅×奥行き×高さ)とコンパクト。重量は3.5kg。小型な筐体ながら、内部に19mmのツイーター×2、55mm径のミッドバス×4、さらに低域を補う50×90mmのパッシブラジエーター×3も搭載。

ユニットとしては6基を搭載しているが、その6基をすべて個別のアンプでドライブするため、6chのアンプを搭載。全チャンネル独立駆動とする事で、音のチューニング精度などをアップさせている。

6chのアンプを搭載

4基のミッドバスドライバーには、ロングストロークで低歪な真円形状のユニットを採用。あえて楕円のユニットを使わない事で、歪を抑え、役者のセリフやボーカルの声の繊細な表情や質感をありのままに表現できるという。

搭載するユニット
電源部
高い処理能力を持つ、アナログ・デバイセズのSHARC DSPも搭載

ドライバーを支えるエンクロージャーには、EM(有限要素法)を用いた強度解析を用いて設計。ハニカム構造を採用する事で剛性をアップさせ、不要な振動を抑制することで透明感の高いサウンドを実現した。

デコードできるサウンドフォーマットは、Dolby Atmos、DTS:X、MPEG-2 AAC、MPEG-4 AAC、リニアPCM。Dolby Atmos、DTS:Xに対応する事で、サウンドバーだけで後方や頭上まで展開する立体的な3Dサウンド作り出すという。長年のAVアンプ開発で培ってきた技術を投入することにより、臨場感のある3Dサウンド体験を追求した。

Wi-Fiも内蔵し、Bluetooth受信も可能。コーデックはSBCをサポート。ネットワーク音楽再生の「HEOS」にも対応しており、Amazon Music HD、AWA、Spotify、SoundCloudや、インターネットラジオのTuneInから音楽を再生することも可能。AirPlay 2や、Alexaからの音声コントロールもサポートする。

ワイヤレスでリアルサラウンドシステムへの拡張も可能

左から「Denon Home 150」、「Denon Home 250」

デノンは、「Denon Home 150」や「Denon Home 250」という、HEOSやBluetoothに対応したワイヤレススピーカーを発売している。SOUND BAR 550は、単体でも使用できるが、HEOSを使い、このHome 150×2台、もしくはHome 250×2台とワイヤレスで接続。これらをリアルなリアスピーカーとして、システムを拡張できる。なお、連携にはファームウェアアップデートが必要。

具体的には、SOUND BAR 550がアクセスポイントのような存在となり、そこにHome 150×2台、もしくはHome 250×2台がワイヤレスで接続。リアのサウンドを伝送し、再生する事で、遅延を抑えたリアルサラウンド再生が可能という。

HEOSアプリから、リアスピーカーの登録ができる

原音をストレートに再生する「Pureモード」搭載

SOUND BAR 550の特徴として、原音をストレートに再生する「Pureモード」を搭載。DHT-S216と同じ思想で作られたモードで、サウンドモードやバーチャルサラウンド、ダイアログエンハンサーなどの処理を停止し、原音への脚色を排除。音源に収録された音を可能な限りストレートに再生する。

さらに、3つのサウンドモードを用意。臨場感豊かにワイドな空間を描く「Movieモード」、ボーカルや楽器の音を鮮やかに奏でる「Musicモード」、控えめな音量でも迫力を感じられる「Nightモード」も利用可能。

ニュースやナレーション、映画のセリフなど、人の声を明瞭にする「ダイアログエンハンサー」も搭載。人の声の周波数帯域だけを強調するため、全体の音量を上げなくても、聴き取りやすさを向上できる。効果は3段階で調整可能。

背面端子部

HDMIは1入力、1出力搭載。4K映像や、Dolby Vision、HDR10のパススルーに対応。ARC、eARC、CECもサポートする。さらに、光デジタル音声入力やLAN端子、ステレオミニのAUX入力も搭載する。

リモコンも同梱。入力ソース、音量、サウンドモード、ナイトモードおよびダイアログエンハンサーの設定をリモコンのQUICK SELECTボタン(1~3)に登録し、簡単に呼び出すことができる。QUICK SELECT 4~6の登録および呼び出しは、HEOSアプリ上でのみで行なう。