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USBバスパワーで動くデジタルスピーカー「OVO」。ハイレゾ音源にも対応

 宮城県仙台市に本社を置く音響機器メーカーのJDSoundは、「ポタ研 2018冬」において、USBバスパワー方式デジタルスピーカー「OVO(オヴォ)」を参考展示した。クラウドファンディングのGREEN FUNDINGにおいて、支援を募っており、目標金額2,000万円のところ、すでに1,900万円以上を集めている。クラウドファンディング期間は4月16日まで。ファンディング価格は10,800円から。

JDSound「OVO」。左が製品で、右の黒いものは製品の内部

 東日本大震災をきっかけに立ち上がったハードウェアベンチャー企業で、OVOの開発にあたっても“MADE IN 東北”を掲げ、宮城県石巻市でソニーのウォークマンなど、様々なオーディオ機器を手がける組立工場のヤグチ電子工業で製造している。

JDSound「OVO」

 製品としては、USB接続のアクティブスピーカーで、Bluetoothなどのワイヤレス接続には対応していない。PCやAndroidスマートフォン、iPhoneなどとUSBで接続するだけで、すぐに楽しめるシンプル設計が特徴。圧縮による音質の劣化や、ワイヤレスによる遅延とも無縁で、「動画配信全盛期に、映画やアニメ、スポーツ観戦などのコンテンツをストレス無く楽しむために設計された全く新しいスピーカー」としている。

 低消費電力と高音質を両立するため、ポータブルスピーカーとしては世界初という“フルデジタルロジック”を採用。音楽信号をすべてデジタルのみで処理する方式で、従来のアナログ方式と比べると1/3の電力で同レベルの音を出すことができるため、 限られた電力下でも大きな音が出せるという。さらにホワイトノイズもほとんど出ないとする。

 スピーカーコイルの直前まで左右チャンネルを完全に分離して処理できるため、クロストークの無い、明瞭なステレオ感も再現できる。

 さらに、EDLCという高性能コンデンサを内蔵。音が小さい時は少しずつコンデンサに電力を貯め、激しいシーンなど、突発的にパワーが必要になった時にその電力を使うピークパワーアシスト回路を構成。「音の立ち上がりが高速になり、メリハリのある聞き取りやすい音が作り出される」という。

 中心部分にはパッシブラジエータを搭載。高周波溶着により完全密閉した空気を150Hz周辺で共振させ、小型な筐体ながら迫力のある重低音を再生できるという。

中心部分にはパッシブラジエータを搭載

 音声データは192kHz/24bitのハイレゾまで対応。USB入力に加え、アナログ音声入力も備えており、USB接続できない機器でも利用可能。ADコンバータには、バーブラウン製のチップを使っており、192kHz/24bitに変換して、フルデジタル回路に伝送される。

 試作時の外形寸法は241×58×37mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は474g。