■ 「地上デジタルテレビ放送の開始」が第1位
2003年の10大ニュースは、12月1日にスタートした地上デジタル放送に関する話題が1位になった。放送自体の本格的な普及はこれからになりそうだが、2003年は対応チューナやテレビなどの発表・発売が相次いだ。
また、地上デジタル放送に関連した話題として、地上デジタルとBSデジタルの全番組にコピーワンスの適用が決定した話題も4位と上位。寄せられたご意見を見ると「今後のエアチェックがどうなるのか不安」、「録画機の買い替えを迫られた」、「ユーザーの利便性を無視している」などの厳しい声が多い。
2位にランクインしたのはソニーの「PSX」。一般紙やテレビでも大きく報道されたほか、発売前に行なった弊誌のアンケートでも24%の人が「購入する」と答えるなど、人気を集めた。
また、続く3位には「ハイブリッドレコーダの多品種・低価格化が進む」がランクイン。DVD再生品質にこだわった東芝の「RD-X4」、地上波EPGに対応した松下の「DMR-E200H」など多機能化が進み、価格面では実売5万円台の松下「DMR-E80H」などが話題になった。
■ ポータブルHDDプレーヤーへの注目が高い
5位はソニーのブルーレイレコーダの話題。ポスト記録型DVDとしていち早く市場投入され、世間を驚かせた。なお、今後の大容量メディアに関する話題としては、DVD±Rの2層記録技術のニュースが6位に、「HD DVD」がDVDフォーラムで承認されたという話題が17位にランクインしている。
PC関連の話題では、すべてのDVD記録フォーマットに対応したDVDドライブが7位となった。また、記録型DVDの高速化に関する話題も24位。2004年はDVD±Rの8倍速を皮切りに、各フォーマットの高速化が進みそうだ。
8位はHDDを使ったポータブルオーディオプレーヤーのニュース。HDDオーディオプレーヤーは、シリコンオーディオプレーヤーに比べ、大容量だがサイズが大型になるという欠点があったが、厚さ12.7mmの薄型筐体に1.8型HDDを搭載した東芝の「gigabeat G20」や、斬新なデザインを採用したRio「Nitrus」など、各社スリムなモデルを投入。さらに、1インチHDDを搭載した機種はサイズ的なアドバンテージを克服し、今後の主流になると見られている。
9位には、DivXやXviDなど、PC向けフォーマットに対応した単体DVDプレーヤーがランクイン。テレビ番組などをPCで録画し、高圧縮フォーマットでエンコード、DVDに記録してリビングのDVDプレーヤーで鑑賞するという利用スタイルが支持された。なお、DVDメディアに記録せず、ネットワーク経由でテレビに表示しようというコンセプトの製品も登場。この話題は18位にランクインしている。
10位にはソフトウェアの話題が登場。DVD「風の谷のナウシカ」の発売が114票を集めた。2003年は「ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔」や「マトリックス リローデッド 特別版」など、ビッグタイトルも多かったが、やはり宮崎アニメの人気は根強いようだ。
|