■ 「HD DVDとBlu-ray統一交渉の不調」が1位。iPod関連にも注目
2005年の10大ニュースは、HD DVDとBlu-rayの次世代ディスクに関する話題が1位になった。期待されたHD DVDドライブ搭載製品の発売は2006年以降に持ち越されたが、新製品への期待と、消費者の利益を損なわない規格の実現を希望するコメントが多く寄せられた。
2位となったiTunes Music Storeの国内サービス開始など、iPod関連の話題が10位以内に3項目ランクイン。iTMS登場と同時に他社の配信サービスで価格改定されたことや、新たな配信サービスが続々と始まったことからも、影響力の大きさがうかがわれる。
3位はデジタル放送のコピーワンス見直しに関する話題。適用開始時にも注目を集めていたが、「コピーワンスが分かりにくいため、テレビの購入をためらっている」など、見直しに期待する意見が多く寄せられている。
続く4位は、iPod nanoの発売。23位にもiPod shuffleが入り、機能に加え、価格やサイズなどの面でも注目を集めた。さらに、10位にビデオ再生対応iPodがランクインした。また、ケースなどアクセサリ類も多くのメーカーからリリースされるなど、ポータブルプレーヤー関連の話題の中心となっていた。
■ 薄型テレビの低価格化や、無料動画配信にも関心
5位は薄型テレビの低価格化に関する話題。低価格を売りにする海外製品などの影響で、国内メーカーのデジタルチューナ搭載モデルでも低価格化が進んだ。また、インチ当たりの価格で優位なリアプロジェクションテレビも各社からリリースされた。また、11位「フルHD対応テレビ」、21位「テレビ、レコーダのHDMI搭載」なども注目された。
ブロードバンド動画配信が注目されるキッカケになったともいえる、USENの無料動画配信サービス「GyaO」が6位。12月19日にリニューアルされた「Yahoo!動画」にも関心が集まっている。また、放送と通信の融合が話題となった1年でもあり、テレビ局のVOD配信サービスも始められている。
7位は、米SONY BMGの「XCP」を採用する音楽CDの交換・回収。Windows PC上で同CDを利用するとセキュリティ上の問題を引き起こすため、米国と同様に回収交換が行なわれた。ただし、同社サイトによれば、現在もXCP未収録盤がまだ用意されていない作品が42タイトル中約半数ある(12月27日現在)。
次世代ディスプレイとして期待されるSEDの話題が8位。東芝がパネル量産拠点を姫路工場に決定し、キヤノンも研究/開発拠点を新たに開設し、体制を強化するなど、2007年1月とされる量産開始に向けて着実に進行している。
9位はBlu-rayドライブを搭載すると発表されたPS3がランクイン。東芝/IBMと共同開発したプロセッサ「Cell」や、NVIDIAと共同開発したGPU「RSX」の搭載による映像表現能力も期待される。一方、一足先に発売されたライバルの「Xbox 360」は26位。
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